新たな台風が発生し、シルバーウイーク中の今週日曜から月曜にかけて、東日本に接近するおそれがあります。長引く雨に日照不足。「実りの秋」を迎えていますが、農作物への影響も心配されます。
【写真を見る】台風25号 シルバーウイークに接近のおそれ 日光市は“日光不足”…各地で農作物にも影響 「車から出られない」名古屋豪雨緊迫の通報記録【news23】
過去140年間で初 東京は21日連続で雨を観測
16日も、日本各地の空は雨雲で覆われていました。
東海や関東甲信越では、局地的に激しい雨に。静岡県掛川市では、1時間に35ミリの激しい雨を観測。一時、「レベル4土砂災害危険警報」が発表されました。
愛知県では、ショッピングモールの非常階段が滝のような状態に。
記録的な長雨になっているのは、東京です。先月27日から16日まで、21日連続で雨を観測。9月にこれほど雨が続くのは、過去140年間で初めてだということです。
そして、新たに台風25号が発生。週末から始まるシルバーウイークには、本州に接近するおそれが出てきています。
長引く雨と日照不足。様々な影響が出ています。
栃木県日光市は直近10日間で日照時間3.3時間
報告
「栃木県日光市です。こちら今、全国の中でも特に日照時間が短いとされていて、空は今もどんよりとした雲で覆われています。日光が届いていません」
栃木県日光市。JR日光駅付近は日照時間が15日までの30日間で46.5時間と、全国最少。直近10日間では、たったの3.3時間しか日に照らされた時間がありませんでした。
観光客
「やっぱり日光が当たらないから、気持ちが鬱気味になっちゃう」
「きょう(16日)も朝からずっと雨。きのう(15日)も雨で降ったり止んだり、降ったり止んだりで、ずっとミストがかかってる感じ」
「めっちゃ肌は潤います。ずっと肌の調子いい」
奥日光にある「竜頭滝」。9月下旬からは紅葉が始まり、観光客も多く訪れる人気スポットですが…
龍頭之茶屋 女将 室根順子さん
「雨だとずっと(お客さん)少ない。やっぱりお天気には左右される」
こちらも日照時間は少なく、15日までの30日間で日照時間は71.2時間。気になるのは、週末から始まるシルバーウイークの客足です。
龍頭之茶屋 女将 室根順子さん
「シルバーウイークがお天気いいと、きっとここは出ると思う、お客さま。でもあんまり今のところ(よくない)、台風情報も出てるし、ちょっと心配」
関東甲信地方は統計開始以来、最も日照時間が少なく、降水量は最も多くなっています。
長雨はブドウ、サツマイモ…秋の味覚にも影響
また、「実りの秋」を迎えた農作物にも影響が出ています。
山梨県のブドウ農家 古谷崇さん
「ブドウの房全体がしおれてしまっている」
山梨県のブドウ農家。長雨の影響を受け、ブドウがカビで腐る病気になりやすい環境になっているといいます。
この農園では、およそ200キロのブドウが被害を受けました。
山梨県のブドウ農家 古谷崇さん
「病気の房が残っていると、隣の健全な房に雨によって(感染が)拡大していってしまう」
宮崎県では、サツマイモに被害が…
夢ファームたろぼう 竹之下征秀さん
「これ腐っている。やっぱり湿気。雨が降ると、ここにずっと水が溜まるからね」
コメの一大ブランド、新潟県の「魚沼産コシヒカリ」。収穫の時期ですが、雨が降っている中ではなかなか進みません。
ひらくの里ファーム 青木拓也さん
「雨が続いていて刈り取りが遅れているし、非常に作業が難航している」
晴れ間をぬって収穫を進めているということですが、まだ6割が残っていて、このままでは品質の低下が懸念されるということです。
ひらくの里ファーム 青木拓也さん
「もみが着色したり、焼け米になったり。結構厳しいですね」
記録的豪雨で通報1300件超 救助求める“緊迫の音声”
この長雨をもたらす秋雨前線の影響で、今シーズンはたびたび線状降水帯も発生。先週火曜日(8日)、観測史上最大の雨となった名古屋市では、救助を求める電話が消防に殺到し、一日の通報件数が1300件を超えました。
消防
「はい、119番。火事ですか?救急ですか?」
通報者
「地下に水が入っちゃって。地下の中を見に行っている間に扉が閉まって」
消防
「あなた閉じ込められてるんです?」
通報者
「そうです」
消防
「全く出られない?どこも開いてない?」
通報者
「どこも開いてなくて」
消防
「じゃあ救助レスキュー行くので」
これは実際に、名古屋市消防局にかかってきた119番通報の音声。
通常は1時間あたり、平均30件から40件程度の通報件数だといいますが、1時間に100ミリ以上の雨が降った午後4時台には261件もの通報が集中しました。
名古屋市消防局 関西義則 消防司令補
「常に通報が鳴り響いている状況。あそこまで通報が集中するのは初めて。勤務していない職員も招集、態勢強化を図った」
特に深刻だったのは、車からのSOSです。
消防
「はい、119番です。火事ですか?救急ですか?」
通報者
「車にどんどん水が入ってきてて、外にも出られないんですけど」
消防
「今、車のほうも、もう水があふれ出てきている感じ?」
通報者
「あふれ出てきて、下から出てきて、車の中に水が入ってきて、今、足が浸かっている状態です」
また、別の通報でも…
通報者
「車が冠水して出られなくなっちゃって」
消防
「出られない?」
通報者
「出られないですね。これ出たらちょっと…」
消防
「出たら余計危ない、わかりました。ちょっとどんどん水位が上がって危ないので、最悪、出られるだけの窓を開けておいてください」
通報者
「わかりました」
先月の千葉豪雨では3人が車に閉じ込められて死亡していて、車内に水が入ると、ドアや窓が開かなくなる危険性が一気に増します。
名古屋市消防局は「危険を感じたら、ためらわずすぐに119番通報してほしい」と話しています。
関東甲信で日照時間は“最小”、降水量(平年比)は“最多”
小川彩佳キャスター:
今年は極端に雨が多い印象があります。
坂口愛美 気象予報士:
東京都心では9月16日で21日連続で雨が降っています。
9月15日まで、東京の日照時間は平年と比べて3割以下、降水量は平年の2.5倍以上となっています。
▼日照時間(平年比):18.4時間(27%)
▼降水量(平年比):302.5ミリ(268%)
これは関東甲信(9月上旬)の統計開始以来、日照時間は“最小”で、降水量(平年比)は“最多”です。
「例年の2.5倍に」雨が多く自律神経の乱れで…“多雨疲労”とは?
小川キャスター:
なかなか晴れない中、「多雨疲労」という気象病の症状を訴える人が増えているそうです。
暑さと雨が繰り返されることで、自律神経が乱れて、▼頭痛、▼めまい、▼耳鳴り、▼吐き気などの症状が出やすくなります。
いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長によりますと、「あてはまる症状の人が例年の2.5倍程度に増えている」といいます。
「多雨疲労」のチェックリストがあるので、確認してみてください。
【多雨疲労チェックリスト】
▼雨の日に症状が出る
▼頭痛薬などが効かない
▼体重が1か月に2kg以上増減
そして、当てはまった人には、「多雨疲労」のセルフケアもあります。
伊藤院長は“耳くるくるマッサージ”をおすすめしています。
耳には自律神経に関わる「迷走神経」が集まっています。ここを意識して前・後ろに10回ずつ回す。このマッサージを時間をあけて1日2~3セット行うことで、乱れた自律神経を整えることができるそうです。
「台風25号」発生 東海や関東直撃のおそれ
坂口愛美 気象予報士:
今後注意が必要となってくるのが「台風」です。発達が予想よりも遅れていましたが、16日午後9時に「台風25号」となりました。最新の進路予想ではだいぶ東寄りへと変わってきています。
発達が遅れたことで、高気圧の張り出しも弱まりました。台風は、高気圧の縁に沿って動いていきますので、その分東寄りの進路をとる予想に変わってきたということです。
予報円の中に台風の中心が入る確率が70%です。現状、予報円はまだ大きく、予報円が日本の左側を通ったとき、日曜~月曜にかけて東海や関東直撃のおそれもあります。
もし(予報円が日本の)真ん中を通った場合や右側を通った場合は、東の海上へと抜けていく予想ではありますが、そうなったとしても秋雨前線を刺激して大雨となる恐れもあります。どちらにせよ警戒が必要です。
シルバーウィーク真っ只中に?連休の天気は?
坂口愛美 気象予報士:
16日午後11時時点の雨と風の予想では、台風は金曜~土曜にかけて小笠原諸島に近づいた後、東海や関東に活発な雨雲がかかってきます。
したがって、シルバーウィーク真っ只中の月曜は未明から、東海や関東は大荒れの天気となるおそれがあります。そして、その後は次第に東の海上へ抜けていくという予想となっています。
連休の天気に直撃しそうです。
西日本は、15日までの予報よりもだいぶ雨は少なくなってきました。
東海や関東、東北は、場合によっては大荒れの天気となるおそれがありますので、お気をつけください。
小川キャスター:
こまめに状況を確認するようにしてください。無理のない予定をお願いいたします。
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