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【WSTローマ2025パーク】女子は長谷川瑞穂が初優勝! 男子は永原悠路が準優勝の快挙

2025-06-09 11:00:59

2028年ロサンゼルスオリンピックへとつながる、ワールド・スケートボード・ツアー(WST)ワールドカップ、パーク種目の決勝が6月8日にイタリアのローマ、オスティアで開催され、女子は長谷川瑞穂(14歳)が念願の初優勝!

パリオリンピック金メダリストで、日本にもルーツを持つオーストラリアのアリサ・トルー(15歳)が驚異のトリック、スイッチマックツイスト(縦軸に1回転半回るトリック)などを見せ2位に。

3位は終始ノーミスの滑りを見せた、東京&パリオリンピック銀メダリストの開心那(16歳)。4位には最後にボディバリアル540やノーズグラインドなどを見せた、草木ひなの(17歳)、7位に東京オリンピック金メダリストの四十住さくら(23歳)が入賞を果たした。

ちなみに、東京&パリオリンピック銅メダルのイギリス、スカイ・ブラウンは今大会出場していない。

男子はスペインのエゴイツ・ビフエスカ(14歳)がWST初優勝。永原悠路(19歳)が2位に輝き、パーク日本勢初となる悲願の表彰台入りを果たした。3位はWST初となる大技、900(空中で2回転半回る技)を決めたブラジルのギー・クーリ(16歳)。

そして驚愕のトリックで攻め続けた、猪又凑哉(15歳)が大健闘の5位入賞を果たした。男子は日本勢が表彰台入りするのはもちろんだが、決勝に2人進出したことも初の快挙。

今大会は偶然にも男女とも14歳が優勝、特に男子は新世代の台頭が目立つ大会となった。ちなみに、東京&パリオリンピック連覇のキーガン・パルマー(オーストラリア)は今大会出場していない。

日本勢のワールドスケートボードランキング順位は以下の通り。
※()内は大会前と大会後の順位

パーク女子

長谷川瑞穂(5位→3位)草木ひなの(6位→4位)開心那(2位→5位)四十住さくら(7位→7位)菅原芽衣(8位→8位)貝原あさひ(14位→14位)菅原琉衣(WSJ→38位)中村貴咲(48位→51位)小川希花(WSJ→57位)藤井雪凛(WSJ→73位)

パーク男子

永原悠路(26位→13位)猪又凑哉(WSJ→24位)天野太陽(28位→30位)笹岡建介(31位→35位)志治群青(45位→45位)櫻井壱世(114位→57位)
※ランキング上位8名はWST予選が免除される。
※大会前のランキングがWSJとなっている選手は、元々ワールドスケートランク外だが、日本選手権・日本オープンで上位となり、ワールドスケートジャパン(WSJ)強化指定選手となって、今大会に出場している(中村貴咲、笹岡建介は今大会出場していない)。

【WST2025のルールと主な変更点】

・WSTパーク種目は、45秒間コース内を自由に滑りながら技を披露するランを3本行い、決勝ではラン3本を終えた時点で上位の5名が4本目のラン(ゴールデンラン)を行い、4本の内のベストランで順位が決まる。

・技を失敗した時点で試技は中断、そこまでのトリックが採点される。

・5人の審査員が100点満点(小数点以下2桁まで)で採点をし、最高点と最低点を除いた3つの平均点で順位が争われる。

・段階的に年齢制限が設けられ、2025年は11歳以上。2026年は12歳以上。2027年は13歳以上。ロサンゼルスオリンピックが開催される2028年は14歳以上となる。
※各年の最低年齢は選手の正確な生年月日ではなく、誕生年に基づく。
要するに2014年12月31日までに生まれた選手はWSTへの参加資格があり、2015年1月1日以降に生まれた選手はWSTには参戦できないということになる。

・WSTには2種類のイベントがあり、今大会のワールドカップ(旧プロツアー)と、最もワールドスケートランキングポイントを獲得できる、世界選手権がある。
各大会で得られるポイントによって、ワールドスケートランキングが決まるため、2028年ロス五輪までの期間中、WSTの大会で好成績を上げていくことがオリンピック出場には不可欠となる。

・今大会開催前の時点でのランキングでは、ストリートは「2023年世界選手権・東京大会」「2024年ドバイ大会」「2024年OQS(オリンピック予選シリーズ)上海大会」「2024年OQSブダペスト大会」「2024年ワールドスケートゲームスイタリア大会」このうちの上位4大会の合計ポイントが対象。

パークは「2024年ドバイ大会」「2024年OQS上海大会」「2024年OQSブダペスト大会」「2024年ワールドスケートゲームスイタリア大会」うちの上位3大会の合計ポイントが対象となっている。
※世界選手権と、ワールドスケートゲームスイタリア大会の1位のポイントは8万点、他は5万点となり、パリ五輪前のOQSでのストリート優勝者の26万点と、パーク優勝者の21万点は修正されている。

※パリオリンピックと明確に変わったところは、決勝のゴールデンラン方式と、年齢制限。

・今後のWST(ストリート含む)の予定は…
ストリート・ローマ大会が6月8日から15日。
パーク世界選手権ワシントンD.C大会が9月19日から26日。
ストリート世界選手権大会ワシントンD.C大会が9月21日から28日。
ストリート北九州大会が11月23日から30日に開催が予定されている。
※6月8日時点world skateホームページより

【日本勢が躍進/女子準決勝】

日本勢は菅原琉衣、四十住さくら、草木ひなの、長谷川瑞穂、開心那が準決勝に進出。
以下は日本勢と、アリサ・トルーのランを紹介する。

【ヒート1】
ラン1本目。
菅原琉衣は、バックサイドスミスグラインド、フロントサイドロックンロール、キャバレリアル バックサイドディザスターなどを決めるが、ラストトリックのフロントサイドリップスライドを失敗、得点は69.35点。

四十住さくらは、バックサイドテールスライド、フロントサイドブラント、バックサイド540、ヒールフリップインディなどをフルメイク、84.41点で暫定首位に。

ラン2本目。
菅原、1本目にミスしたラストトリック、フロントサイドリップスライドをしっかり決めフルメイク。78.84点を獲得し、暫定3位に。

四十住、バックサイド540を失敗してしまい、得点を伸ばせず。

ラン3本目。
暫定4位の菅原、ラストトリックをフロントサイドテールスライドに変え、これをフルメイクし、78.87点を獲得。順位は変わらず。

暫定首位の四十住は、序盤にミスがあり得点を伸ばせず、ヒート2を待つ展開に。

【ヒート2】
ラン1本目。
草木ひなの、サランラップエアから、高さのあるバックサイド540、サランラップ フロントサイドテールスライド、サランラップバックサイドテールなどを決め、フルメイクの滑りを見せると82.70点を獲得し、暫定3位に。

アリサ・トルーはウェドル(ミュート)540、マドンナ、インディ360、スイッチインバートなど決め、82.87点を獲得し暫定4位に。

長谷川瑞穂は、バックサイド540、バックサイドブラントスライド、バックサイド360など、フルメイクの滑りで84.80点を獲得。暫定2位に。

開心那は、バックサイドノーズグラインド、バックサイドオーリー、バックサイドリップスライド、フロントサイドノーズグラインド、ステイルフィッシュディザスター、バックサイドクレイルスライドなど、十八番のトリックをフルメイク。84.04点を獲得して暫定4位につける。

ラン2本目。
暫定7位の草木。1本目のラン構成に、コーナーでのバックサイドロックンロールスライドを加え、83.55点を獲得して暫定5位に。

暫定7位のアリサ・トルーは、キックフリップインディなどを入れたランを見せるが、フルメイクできず。

暫定2位の長谷川も難易度を上げたランに挑むが、フルメイクならず。

暫定4位の開。1本目のラン構成に、キックフリップバックサイド5-0を加えたランを見せ、88.30点で暫定首位に(一見、バックサイドキックフリップに見えるが、後ろのトラックがコーピングにかかっているため、5-0になる)。

ラン3本目。
この時点で決勝進出が決まっている暫定5位の草木。2本目のラン構成をさらに完璧に仕上げ、少し得点を伸ばし84.00点を獲得。順位は変わらず。

ここまで高難度トリックを決めているにも関わらず、まさかの暫定9位となるアリサ・トルーの3本目。
ここで1本目の構成に、キックフリップインディを組み込んだランをフルメイクし、84.87点を獲得し、この時点で暫定4位となり決勝進出を決める。

すでに決勝進出を決めている、暫定5位の長谷川は序盤にミス。

暫定首位の開は、2本目と同じく危なげない滑りを見せ、ここまで3本全てフルメイク。

最終的に決勝に進出したのは…。
1位 開 心那(日本)-88.30
2位 ナナ・タブレ(フランス)-86.21
3位 ナイア・ラソ(スペイン)-85.13
4位 アリサ・トルー(オーストラリア)-84.87
5位 長谷川 瑞穂(日本)-84.80
6位 四十住 さくら(日本)-84.41
7位 草木 ひなの(日本)-84.00
8位 イサドラ・パチェコ(ブラジル)-83.09
以上となり、8人中4人の日本勢が決勝に進出した。

【ついに720や900の時代に/男子準決勝】

日本勢は、猪又凑哉と永原悠路が準決勝に進出。
決勝進出をかけて、次世代選手たちによる激しい技の応酬が繰り広げられた。

【ヒート1】
まずは猪又が、ラン1本目に驚異的なトリックを見せる。
オーリーでコースインすると、バックサイド540、バリアルキックフリップインディ、ボディバリアル540、フェイキーステイルフィッシュ720(空中で2回転)などをフルメイク。90.16点を獲得して一気に暫定首位に立つ。

猪又、ラン2本目は序盤にミス。

その後スペインの新星、14歳のエゴイツ・ビフエスカが、フェイキー720などのトリックで95.83点を叩き出し、猪又を抜いて暫定首位に。
そしてさらに、ブラジルのギー・クーリがキックフリップ540に加え、WST史上初となるウェドル900(2回転半)をメイク!92.38点を獲得して、暫定2位につける。

暫定3位となった猪又のラン3本目。
バリアルキックフリップ インディ540を決め、さらに難易度を上げたフルメイクのランを見せるが、91.23点で得点があまり伸びずに終わる。

【ヒート2】
永原悠路のラン1本目。
バックサイドオーリー、キックフリップインディ、バックサイド540などを決めるが、途中バックサイド360をミスしてしまい73.89点、暫定7位に。

暫定9位で迎えた、永原のラン2本目。
ここでしっかりフルメイクのランを見せて88.35点を獲得し、暫定4位につける。

暫定6位、決勝進出が決まった状態で迎えた永原のラン3本目は、序盤にミスしてしまったが見事、猪又と共に決勝進出を果たした。
WST男子パーク種目で、日本勢2人が決勝に進出するのは初の快挙となる。

以下、決勝進出者。
1位 エゴイツ・ビフエスカ(スペイン)-95.83
2位 ギー・クーリ(ブラジル)-92.38
3位 猪又 凑哉(日本)-91.23
4位 アレッサンドロ・マッツァーラ(イタリア)-90.81
5位 ルイジ・チニ(ブラジル)-90.01
6位 永原 悠路(日本)-88.35
7位 ルイス・マリアーノ(ブラジル)-87.05
8位 ペドロ・カルヴァーリョ(ブラジル)-85.85

パリオリンピックには出場していなかった若き才能、猪又が720やバリアルキックフリップ540、ブラジルのギー・クーリが900を繰り出すなど、新たなトリックの時代に突入したことを感じさせる準決勝だった。

【長谷川が念願の初優勝/女子決勝】

準決勝の順位を元に、イサドラ・パチェコ(ブラジル)、草木ひなの、四十住さくら、長谷川瑞穂、アリサ・トルー(オーストラリア)、ナイア・ラソ(スペイン)、ナナ・タブレ(フランス)、開心那の順で滑走。
以下、日本勢4人とアリサ・トルーのランを紹介。

ラン1本目。
草木は、キックフリップインディ、バックサイド540などを決めるが、途中ミスがありフルメイクならず(71.96点)。

四十住は、コーナーをバックサイドテールスライド、フロントサイドブラントなどを決めるが、終盤のバックサイド540をミス(65.54点)。

長谷川は、バックサイド540、メロングラブのリーンエア、キックフリップインディ、バックサイドブラントスライドなどを決めるが、ラストのバックサイド360で激しく転倒してしまう。見ていて一瞬ヒヤッとしたが、何事もなく立ち上がり「悔しいー!」の一言(77.53点)。

アリサ・トルーは、スタートからいきなりウェドルグラブとバックサイドグラブの連続540を見せると、マドンナ、バックサイド360からフロントサイドキャバレリアル ステイルフィッシュ360、最後にはブラントフェイキーからスイッチインバートを決め、構成も光るランをフルメイク。85.13点を獲得し、暫定首位に立つ。

開は、十八番のバックサイドノーズグラインドとフロントサイドノーズグラインド、ステイルフィッシュディザスター、バックサイドクレイルスライドなどを危なげなく決める、フルメイクの滑りで88.03点を獲得し、アリサを抜いて暫定首位に。

ラン2本目。
暫定5位の草木、キックフリップインディからスタートすると、バックサイド540、フロントサイドクレイルスライド、バックサイドノーズグラインド、アーリーウープのバックサイドエアからサランラップテールなどをフルメイク。86.70点を獲得して暫定3位につける。

暫定6位の四十住、フロントサイドエアからスタートすると、バックサイドテールスライド、フロントサイドブラント、バックサイド540、アーリーウープのヒールフリップインディ、最後にバックサイドノーズブラント180アウトを決めるフルメイクの滑りで、82.01点を獲得し、暫定5位に浮上。

暫定6位の長谷川、バックサイド540、キックフリップインディ、バックサイドブラントスライドなどを決め、1本目にミスしたバックサイド360もしっかり乗って、フルメイクの滑りで89.64点を獲得。暫定首位につける。

暫定5位のアリサ・トルー、2種類の540とキックフリップインディ、インディ360、フェイキー360、ここで前人未到の大技となるスイッチマックツイスト(逆足のスタンスで縦軸に1回転半回る技)を決めると92.43点を獲得し、一気に暫定トップに立つ。

暫定3位の開、1本目のラン構成にバックサイドキックフリップを加え、難易度を上げたランをフルメイクして88.60点を獲得するが、順位は変わらず。
驚きなのは準決勝から見ていて、ここまで一度もミスがないところ。

ラン3本目。
暫定5位の草木、難易度を上げたボディバリアル540を狙うがミス、得点を伸ばせず。

暫定7位の四十住、最初のフロントサイドエアを失敗してしまい、こちらも得点を伸ばせず。

暫定2位の長谷川は、ジュードーエアでギャップを越え、バックサイド540、フロントサイドスミスグラインド、フロントサイド側に飛ぶ高難度トリック、キックフリップ フロントサイドエア、そしてキックフリップインディのコンボを決めると、バックサイドブラントスライド、フリジッドエアフェイキー、ハーフキャブ、バックサイドオーリー、スパインをフロントサイド50-50グラインドして反対側にトランスファー。
最後はボルケーノでバックサイド360を決めると、92.80点を獲得して暫定首位に躍り出る。

ここで暫定2位に陥落のアリサ・トルーは、ウェドル540とバックサイド540のコンボを決めるも、キックフリップインディをミスしてしまう。

暫定4位の開、ギャップ越えのキックフリップインディを加えたランを見せると91.08点で暫定3位に浮上。そして何よりここまでノーミスなことにも驚愕。

ラン4本目。
※この時点で上位5人がゴールデンランとなる4本目に臨む。

暫定5位の草木。
ギャップ越えのキックフリップインディで気持ちのいいスタートを切ると、その後はボディバリアル540、バックサイドノーズグラインド、サランラップテールなどをフルメイク。91.35点を獲得し、開を抜いて暫定3位につける。

暫定5位のナイア・ラソは、序盤にミスがあり得点を伸ばせずに終わる。

暫定4位の開。
バックサイドノーズグラインド、バックサイドテールスライド、キックフリップバックサイド5-0、オーリーアップからバックサイドリップスライド、オーリーアップからフロントサイドノーズグラインドtoリップスライド、リーンtoテール、キックフリップインディ、スパインでフロントサイドスミスグラインドをして反対側にトランスファーし、バックサイドクレイルスライド、最後はインディエアで締めくくり、全てのランをフルメイク。
91.62点を獲得して、草木を抜いて3位につける。
ランを繰り返すたび、徐々にトリックの難易度を上げているにも関わらず、最後までノーミスで終えたという点がとにかく驚愕だった。

暫定2位のアリサ・トルーは、3本目と同じくキックフリップインディをミスしてしまい、得点を伸ばせずに終わる。

ここでWST初優勝が確定した、長谷川のウイニングラン。
3本目にフリジッドエアフェイキーを決めた箇所を、キックフリップインディフェイキーに難易度を上げ、このランもフルメイク。
最後に93.34点を叩き出しての優勝劇となった。

昨年、ワールドスケートランキング6位ながら、日本勢4番手でパリオリンピック出場を逃した長谷川だったが、ここでついに大接戦を制した。

【ついに日本勢が表彰台に/男子パーク】

男子決勝は準決勝の順位を元に、ペドロ・カルヴァーリョ(ブラジル)、ルイス・マリアーノ(ブラジル)、永原悠路、ルイジ・チニ(ブラジル)、アレッサンドロ・マッツァーラ(イタリア)、猪又凑哉、ギー・クーリ(ブラジル)、エゴイツ・ビフエスカ(スペイン)の順で争われた。

ラン1本目。
注目の永原は、序盤にキックフリップインディをミスしてしまう。

猪又は、バックサイド540やアーリーウープ キックフリップインディ、フェイキーからのステイルフィッシュ720などフルメイクの滑りを見せると、91.12点を獲得して暫定首位につける。

その直後、ギー・クーリがボディバリアル キックフリップ540やウェドル900を決めるフルメイクの滑りで91.82点を獲得し、猪又を抜いて暫定首位に。

さらにその直後、エゴイツ・ビフエスカが92.54点を獲得し、ギー・クーリをさらに上回る。

ラン2本目。
暫定7位の永原は、気合が入りすぎたのか、まさかのロールイン(コースに滑り降りる)でスリップしてしまい、3本目にかける展開になってしまう。

暫定3位の猪又、バックサイド540や、キックフリップインディ、アーリーウープからのヒールフリップインディ、バリアルキックフリップインディなどを決めるが、その後にミスがあり得点を伸ばせず。

暫定2位のギー・クーリは、バリアルキックフリップインディ、キックフリップボディバリアル540、ウェドル900を決め、92.01点で得点を伸ばすが順位は変わらず。

暫定首位のエゴイツ・ビフエスカは序盤でミス。

ラン3本目。
ここまでまだ一度も良いところを見せれていない永原だったが、キックフリップインディ、バックサイド540、キックフリップボディバリアル、インディ360(両手を着いてしまったが)、キャバレリアルディザスター、フロントサイドブラントなど、フルメイクの滑りを見せ90.21点で暫定5位に食い込み、ゴールデンラン進出へのチャンスを獲得する。

直後の暫定8位、ルイジ・チニがミスしてしまい、ここで永原のゴールデンランが確定。

暫定3位の猪又。
バックサイド540、アーリーウープ ヒールフリップインディ、バリアルキックフリップインディを決めるが、難易度を上げたバリアルキックフリップ インディ540をミスしてしまい、得点を伸ばせず。

暫定2位のギー・クーリも途中ミスがあり得点伸ばせず。

暫定首位、エゴイツ・ビフエスカもランの途中でミス。

ラン4本目。
※この時点で上位5人がゴールデンランとなる4本目に臨む。

暫定5位の永原。
ギャップ越えのバックサイドオーリーからスタートし、キックフリップインディとキックフリップボディバリアル540、フロントサイドフィーブルグラインド、ワンフットオーリー、キックフリップボディバリアル、バックサイドスミスグラインド、フロントサイドテールスライド、バックサイド360(今度はお手つき無し)、バックサイドロックンロールスライドフェイキーからキャバレリアルディザスター、フロントサイドブラント。
これらをフルメイクして92.30点を叩き出し、暫定2位につける。

暫定4位のアレッサンドロ・マッツァーラ。
ギャップ越えのアーリーウープ ヒールフリップインディ、ウェドル540、キックフリップ インディフェイキー、インディ540などフルメイクの滑りを見せるが、得点は91.84点で順位は変わらず。

暫定5位の猪又。
最後もバリアルキックフリップ インディ540を決めきれず、順位は変わらず。
この時点で男子日本勢WST初の表彰台入りとなる、永原の3位以内が確定。

暫定3位のギー・クーリは、ラストトリックの900をミスしてしまい、順位は変わらず。
ここで永原の2位が確定。

最終滑走者のエゴイツ・ビフエスカ、初優勝が確定してのウイニングラン。
ここでさらに難易度を上げたランを見せ、バックサイド540、バックサイドスミスグラインド、バックサイドオーリー、アーリーウープのキックフリップインディ、ステイルフィッシュ540、オーリーアップからのバックサイドリップスライド、バックサイドブラントスライド、アーリーウープのキックフリップ インディ、コーナーでバックサイドテールスライドからショービットアウト、バリアルキックフリップインディ フェイキー、フェイキーウェドル720、最後はボルケーノをバックサイド360。
これらをフルメイクして94.50点を獲得。
最後はスペインの新星14歳が、情熱的で圧倒的な優勝劇を見せて、大会を締めくくった。

※準決勝と決勝の模様はOlympics.comから見れます。
https://www.olympics.com/en/sport-events/2025-world-skateboarding-tour-park-ostia/replays
※World skateサイトから見る際は以下から
https://worldskate.tv/

【WSTローマ2025パーク女子リザルト】

1位 長谷川 瑞穂(日本)-93.34
2位 アリサ・トルー(オーストラリア)-92.43
3位 開 心那(日本)-91.62
4位 草木 ひなの(日本)-91.35
5位 ナイア・ラソ(スペイン)-90.03
6位 ナナ・タブレ(フランス)-85.20
7位 四十住 さくら(日本)-82.01
8位 イサドラ・パチェコ(ブラジル)-67.01

【WSTローマ2025パーク男子リザルト】

1位 エゴイツ・ビフエスカ(スペイン)-94.50
2位 永原 悠路(日本)-92.30
3位 ギー・クーリ(ブラジル)-92.01
4位 アレッサンドロ・マッツァーラ(イタリア)-91.84
5位 猪又 凑哉(日本)-91.12
6位 ルイス・マリアーノ(ブラジル)-89.96
7位 ペドロ・カルヴァーリョ(ブラジル)-75.56
8位 ルイジ・チニ(ブラジル)-39.62

文 小嶋勝美
スケートボード放送作家

情報提供元: マガジンサミット