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次の総理は誰に?“ポスト石破”レースが始動 カギを握る“注目の5人” 自民党・総裁選は10月4日で最終調整【news23】

国内
2025-09-09 14:12

7日、辞任の意向を表明した石破総理。自民党内では早くも“ポスト石破”レースが熱を帯び始めています。自民党の「総裁選」は、来月4日投開票で最終調整に入りましたが、新たな総裁は誰に?そして自民党は変われるのでしょうか?


【写真を見る】“ポスト石破”注目される5人の動き


“ポスト石破”は誰に?注目の5人

8日夜、都内のホテルや中華料理店に姿を見せたのは“ポスト石破”の面々。すでに総裁選を見据え、動き出していました。


8日朝、笑顔が見られた石破総理。しかし、7日夜は悔しさをにじませていました。


石破総理(7日)
「この度、私は自由民主党総裁の職を辞することといたしました。米国関税措置に関する交渉に一つの区切りがついた今こそが、その然るべき(辞任の)タイミングであると、このように考え、後進に道を譲る決断をいたしました」


辞任表明を受け、石破総理の最側近・赤沢経済再生担当大臣は...


赤沢亮正 経済再生担当大臣
「総裁選にももう出ないということをおっしゃったので、キャンディーズ風に言えば普通の男の子に戻って、また今後のことを考えるということだと思う」


“総裁選前倒し”を求めていた議員は…


遠藤利明 元総務会長
「若干みんなでほっとして、一息していたところ。総理がそうやって賢明な判断をしていただいたので、これから党が一丸となって再生できるまさにきっかけができた」


“ポスト石破”は誰になるのか。有力視されているのは、小泉氏、小林氏、高市氏、林氏、茂木氏の5人。


真っ先に名乗りを上げたのは、茂木前幹事長です。


自民党 茂木敏充 前幹事長
「党や政府で様々な経験をさせていただいた。私の全てをこの国に捧げたい。その役割を私に担わせていただきたい」


また、同じく去年、石破総理と争った小林元経済安全保障担当大臣は…


自民党 小林鷹之 元経済安保担当大臣
「日本の再生という観点から、いち政治家として自分に何ができるのか。果たせる役割というものを、しっかりと考え抜いていきたいと思っています」


出馬に意欲を示している林官房長官は...


林芳正 官房長官
「前回も一緒に戦った仲間の皆さんもいらっしゃいますので、よく相談したいと思っている」


軸となるのは、高市前経済安保担当大臣と、小泉農林水産大臣です。


高市氏は前回の総裁選で石破氏と決選投票で競い、その後も、保守系の議員や党員らから根強い支持があります。


8日夕方、小泉氏は...


小泉進次郎 農水大臣
「私はとにかく党の分裂が修復するように、一致結束をできる環境を作るのが大事だと、そういったお話を申し上げてきましたので、党の一致結束に対して自分が何ができるのかを考えて、今後判断したいと思います」


ーー石破政権の中で、“ポスト石破”を狙う人物の出馬を認めるか?


石破総理
「その方々(閣僚)が総裁選挙に出馬することを妨げる理由は何もありませんので、それは当然認められるし、私が認めるとか認めないとかいうものではありません」


総裁選は“フルスペック”の開催へ 長引く政治空白

その新総裁を決める選挙はいつ、どのような形で実施するのか。


8日午後、森山幹事長ら幹部は総裁選の形式などについて協議し、いわゆる「フルスペック」でおこなう方針を固めました。


フルスペック型の場合、議員票と党員・党友票、いずれも295票の合わせて590票で争われることになる見通しです。ただ、選挙期間は12日以上が必要で、新体制となるまで政治空白が続きます。


斎藤洋明 財務副大臣
「フルスペックでやることによって、一定程度、時間はかかることになりますが、しっかり党員のみなさまのお声を聞くべきだと思います」


日程は9月22日の告示・10月4日投開票で最終調整していて、9日の総務会で正式決定します。


自民党幹部
「今回の総裁選は、謙虚に耳を傾ける『聴く』というテーマでないといけない」


自らの進退について、かねてから“しかるべきタイミングで”と話していた石破総理。なぜ今だったのでしょうか。


“総裁選前倒し”の実施を求める書面提出を前に、石破総理と会談した小泉大臣と菅副総裁。


菅義偉 副総裁(石破総理に対し)
「党を分断してはダメだ。そういう判断を求めたい」


そして、翌日...


石破総理(7日)
「臨時総裁選要求の意思確認に進んでは、党内に決定的な分断を生みかねない(と考えた)」


“総裁リコール”一歩手前で、辞任を表明。


ーーもっと早く辞めていたらよかったのではないかというお考えはあるか。(参院選から)50日にわたるあいだ、政治が止まったことでむしろ政治空白が生まれてしまったというお考えは総理の中にあるか。


石破総理
「いろいろなご批判はあると思います。私はこの間、いかにしてこの関税交渉、これは参議院選挙が終わったときに、この見通しが確たるものが立っておったわけではございません。むしろ、いろいろな厳しい状況というものにも直面をいたしておりました。これに一定の道筋をつけるということに、政権として本当に力を注いでまいりました。私はここにおいて政治空白があったとは考えておりません」


“ポスト石破”は誰になるのでしょうか?


「次の総理」1位は小泉氏・高市氏

藤森祥平キャスター:
夏の参議院選挙から8日で、ちょうど50日が経ちました。“政治空白”との声も挙がる中で、参院選から辞任表明までの期間、石破政権は国民のためにやるべきことに取り組めてきたのでしょうか。


TBSスペシャルコメンテーター 星浩氏:
表向きはアメリカとの関税交渉を理由としていますが、現実には石破政権の“延命”のための工作を図りつづけたというのが実態だと思います。


この50日間に、石破総理は連立拡大のために野党と交渉したかというと、していません。給付金やガソリン減税のための法案提出へ努力をしたかというと、していない。挙句の果てには、石破総理自身が“解散風”まで吹かし始めました。この50日間は、政権延命のために大わらわだったということなので、責任は非常に重いと思います。


藤森キャスター:
ここからは、野党との連携、連立がかつてないほどに重要視されることになります。


まず、新たな総裁は誰になるのか。最新のJNNの世論調査を見てみると、「次の総理にふさわしいのは?」という項目で、小泉進次郎氏と高市早苗氏が、19.3%の同率でトップとなりました。ただ自民党支持層に限ると、小泉氏が1位(29.1%)、次いで高市氏(19.1%)となっています。


星氏:
おそらく小泉氏は総裁選出馬に意欲はあるのですが、小泉氏の弱点は党幹事長・政調会長や外務大臣などの主要ポストをやっていないという点です。“経験不足”は小泉氏自身がよく理解しているので、その点では経験が豊富な林氏と連携する道も、小泉氏の頭の中にはあると思います。


もとより総裁選に出馬しない、ないしは決選投票の時に林氏と組むなど、最初からそういうシナリオを描きながら臨むことも、小泉氏の頭の片隅にはあると思います。そこは相当慎重に判断すると思います。


藤森キャスター:
前回同様、今回の総裁選は「フルスペック」で行われるものと見られていまして、この場合、自民党所属の国会議員、自民党員・党友の票の比重が均等になるものです。前回の党員・党友票では、高市氏がトップに立っています。


星氏:
高市氏は前回の総裁選の20人の推薦人のうち、半分近くが去年の衆院選において落選・引退をしており、旧安倍派の議員を中心に、新たに推薦人を確保しなければなりません。


立候補にこぎつければ、高市氏は党員・党友票をかなり獲得するのではないかとみられていて、小泉氏との勝負がどうなるかが一番のポイントだと思います。


「誰がなっても同じことの繰り返し」街の人は…

藤森キャスター:
出馬が有力視されている5人は、去年の総裁選と同じ顔ぶれです。自民党は生まれ変われるのでしょうか。

どんな人に新総裁になって欲しいのか、街の人に聞きました。


20代会社員
「人気取りばかりではなくて、政治家としての仕事をちゃんとしてくれる人に期待したい」


60代専業主婦
「断固とした信念をもって政策に取り組んでいける方と思うんですけど、いまの私の考えでは、それに見合った政治家がちょっと思い浮かばない」


30代会社員
「解散総選挙はした方がいいと思います。『刷新』という意味ではいいのかなと」


60代会社員
「一度は下野した方がいいんじゃないか。やっぱり裏金にしても、何にしても懲りてない」


60代パート
「誰がなったとしても、また同じことの繰り返しなのかなって」


小川彩佳キャスター:
厳しい声が聞かれましたね。

長らく非主流派とされてきた石破氏の総理就任には、「自民党が新しい姿に生まれ変わることができるのか」と一縷の望みをかけた国民も多いと思います。


それでも結局、石破氏の独自色を押し出すことができないままに総理の座を追われ、さらに国民が選挙で思いを託した物価高対策は一向に前に進まないという現状を見ると、「結局、誰が総理総裁になっても一緒なのでは」という思いが湧き上がって当然だと思います。


星氏:
とりわけ今回の総裁選は、今までの総裁選とは別次元だと思います。


例えば財政について、積極財政・緊縮財政と議論をしても、(少数与党下)自民党で決まったことが国会では通らないわけですから、夢物語を議論していることになります。そういう点では、総裁選を見守る有権者も、冷静というか白けているのだと思います。


ポイントは野党との連立?足下揺らぐ自民党

藤森キャスター:
“別次元の総裁選”の中では、いかに野党と連携する先を見据えた話をしてもらわなければ困るということですね。実際に野党とどのように連携するのでしょうか。


星氏:
手っ取り早い話では、日本維新の会や国民民主党と連立を組むことですが、これもお互いの事情がある中で難しいでしょう。


立憲民主党という野党第一党と組む「大連立」も考えられますが、今の候補者には、そんな大技を仕掛けられる政治家は見当たりません。自民党が連立の枠組みを広げるというのは簡単ではないと思います。


藤森キャスター:
少数与党でも、自公の連立は堅いのでしょうか。


星氏:
8日、公明党の斉藤代表は「新しい総裁は中道保守が望ましい」と注文を付け始めました。


「公明党の意にそわない総裁であれば、連立離脱もあり得る」ということなので、自民党は実は足下も脅かされているという現状です。


藤森キャスター:
今後の政治日程として、新総裁が選出され、新しい顔として新鮮味があるうちに解散総選挙が行われる可能性はあるのでしょうか。


星氏:
野党側としては、政権が変わった以上は国民の信を問えということですが、今秋の臨時国会ではガソリン税や給付金の問題を議論しなければいけません。


解散総選挙は「臨時国会」の後、来年の通常国会に向けた非常に大きなテーマになってくると思います。


藤森キャスター:
「解党的出直し」という、またか、という表現を聞かされていますが、実際に取り組めるのかというところです。


星氏:
それができなければ、自民党に明日はないという覚悟を持ってもらいたいと思います。


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<プロフィール>
星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
政治記者歴30年 福島県出身


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