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新たな“第三極” どんな役割を担うか?国民民主・参政が参議院選挙で躍進 読み解く鍵に「グローバリズムに対する姿勢」【サンデーモーニング】

国内
2025-07-27 18:36

比例の得票数 国民民主党第2位 参政党が第3位

国民民主党 榛葉賀津也 幹事長
「衆議院(選挙)の時よりうれしそうだね」
国民民主党 玉木雄一郎 代表
「うれしいな うれしいな」


【写真で見る】存在感を示してきた「第三極」


参政党 神谷宗幣 代表
「みなさん見て下さい、全員国会議員ですよ」


今回の参院選で、ともに躍進した国民民主党と参政党。比例の得票数では、国民民主党が自民党に次ぐ第2位、参政党が第3位となりました。


参政党支持者
「問題発言もあったりするけど、強く言ってくれるのは参政党という感じがするので、そこが魅力」


今回、有権者の不満の受け皿となったともいえる、参政党の神谷代表は


参政党 神谷宗幣 代表(3日)
「(新聞に)第三極は参政党と書かれていた。第三の選択肢だから参政党って、語呂がいいですよね」


存在感示してきた「第三極」

「第三極」。一般に、与党と最大野党といった二大勢力に割って入る、“第三勢力”を指しますが、日本の政治で「第三極」はしばしば存在感を示してきました。


自民党・社会党の55年体制を大きく揺るがした1976年のロッキード事件。このとき、新たな保守政治を目指すとして結党されたのが「新自由クラブ」です。


新自由クラブ 河野洋平 議員(1976年)
「私たちは自民党がすでに、時代的役割を果たし終えたとの認識に立って」


第三極として、1983年には自民党との連立政権に参加。しかし、1986年の衆参同日選で自民党が圧勝し、河野氏ら大半が自民党に復党したことで、新自由クラブは解党。


また2009年には..


みんなの党 渡辺喜美氏(2009年)
「自民でもない、民主でもない、真に改革のできるのは誰か。まさに我々であります」


自民党を離党した渡辺喜美氏らが、「脱官僚」などを掲げて「みんなの党」を旗揚げ。最盛期には国会議員36人にまで勢力を伸ばしました。


大阪維新の会 橋下徹 代表(2012年当時)
「日本全国で既存の政治に対する不満が、どんどん広がっている」


2012年には橋下徹氏らが、日本維新の会を結成。その年の衆院選では54議席を獲得し、一躍第三党に躍り出たのです。


しかしこうした「第三極」の多くが、その後、分裂したり、伸び悩みをみせます。


国民民主・参政 過去の「第三極」との違いとは

そうした中、今回の参院選で「第三極」として国民の期待を集めたのが、国民民主党と参政党でした。


街の声
「正直(政治に)無関心だったんですけど、(投票で)自分の意見を反映することで、5年10年後の未来が変わってくるんだなって」


投票率は、前回の参院選よりも6.46ポイント上昇しており、JNNの出口調査によれば、比例の投票先は10代から30代で、第三極とされる両党が1位と2位を占めました。


一方で専門家は、今回躍進した政党について、過去の第三極との違いを指摘します。


東京大学 牧原出 教授(政治学)
「かつての第三極と、今回新しく躍進した党とは、ずいぶん性格が違うのでは」
「みんなの党とか維新が出てきた頃、この時代は行政改革とかそういうことが課題。大きな政策目標も改革だった。これに対して国民民主とか参政党は、生活をどう守るか。あるいは手取りを(どう)増やすかというところがまず一つあって。初めて投票してみたという人が(政党の)動画サイトを見て、それに引き寄せられていく」


今回の「第三極」は、目の前の暮らしの向上などを主に訴えて、支持を獲得したというのです。さらに、躍進の鍵となったのが…


鍵は「『グローバリズム』に対する姿勢」

参政党 神谷宗幣 代表(19日)
「日本人ファーストというキャッチコピーが多分皆さんの胸にも届いたんだと。我々みんなでグローバリズムと闘うんだ!」


その鍵とは、「グローバリズム」に対する姿勢だといいます。


国民民主党 玉木雄一郎 代表(22日)
「グローバリズムの影の部分については、一定の是正が必要ではないか。反グローバリズムではなく、修正グローバリズムが適切ではないか」


もともと、世界的な自由貿易拡大を目指した「グローバリズム」に対して、それが格差や貧困をもたらしたなどと主張する立場が「反グローバリズム」です。


トランプ大統領(2018年)
「我々はグローバリズムのイデオロギーを拒絶し、愛国主義を尊重する」


このトランプ大統領の発言が、世界的な自国ファーストの姿勢につながり、世界的に広がります。


一方で牧原教授は、今回の日本の場合は、欧米とは少し事情が違うと言います。


東京大学 牧原出 教授(政治学)
「日本でもやや生活が苦しくなった人たちが、反グローバリズムの方にやや傾いている。ただ反グローバリズムに骨の髄から染まるか、というとそこまではいってない。今回、新しく投票した人が多いというのは、まだ気分として動いている感じがする」
「だが日本の場合は貿易立国。繁栄するためには、他の国と協調していかないといけない。だからこれ(反グローバリズム)が定着するか、それとも既成政党の人たちがしっかりしたメッセージを出して、そうではない方向に人々を引き寄せられるか。今、そのせめぎ合いがあると思う」


今回の新たな「第三極」は、今後の政治において、どんな役割を担うのでしょうか。


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