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「90分サイクルで寝る」「眠くなるまでベッドで待つ」は大間違い!梅雨の寝苦しい夜に使える “正しい快眠術” 【THE TIME,】

国内
2025-06-09 07:00

『6月は睡眠時間が減る』
ある企業が行った調査では、6月の平均睡眠時間は「5時間56分」で、1年間で一番少ないという結果が出ています。


【写真を見る】各月の平均睡眠時間


梅雨前線が本州付近に停滞し、各地で続々と梅雨入りを迎えそうな中、“不眠の季節”をどう乗り切ったらいいのか?
ぐっすり・スッキリ眠れる秘訣をノーベル賞有力候補といわれる睡眠学の世界的権威、柳沢正史教授に聞きました。
(2024年5月31日に配信した記事を編集し、再掲載しています)


ベッドの中で眠くなるのを待つのは「不眠症への第一歩」

まずは、寝付けない夜にやっていることについて。
「不眠症への第一歩になるのでやめた方がいい」と柳沢教授が指摘するのは、「ベッドに入って眠くなるのを待つ」こと。


筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構 柳沢正史教授:
「寝なきゃ寝なきゃと思いながらベッドに居続けると、“ベッドは眠れない場所”と体が覚えてしまう。本格的な不眠症の患者にそういう症状がよく現れる」


眠れないと思ったら、ベッドから一度出て、眠くなってからベッドに入り直すほうが良いといいます。


また、街で聞くと多いのが、「音楽を聴きながら寝る」こと。


実は、これもNGなんです。
柳沢教授によると、
▼眠りぎわにリラックスできる音楽を聴くのはOK
▼ただし寝付いた後に聴き続けると覚醒刺激になり、睡眠の質が悪くなる
▼特に人間の聴覚は人の声に敏感で、人の声には覚醒作用がある

とのこと。
寝付いた後に消えるようタイマー設定をすることが重要なんだそうです。


同じように、アロマやお香をたく場合も、眠っている間に嗅覚も働いているため、強い匂いは、刺激を与えてしまうそう。香りを弱めたり、燃え尽きるお香などを使うと、睡眠を妨げないとのことです。


寝室のエアコン 何度で快眠できる?

以前番組でも紹介した柳沢教授の「睡眠の質を上げる寝室の3か条」
▼部屋は真っ暗に⇒視覚を刺激しない
▼ドアを少し開けて換気⇒二酸化炭素をためない
▼エアコンはつけっぱなし


では、エアコンの温度は何度が適温なのでしょうか?
筑波大学 柳沢教授:
「好みの掛け寝具をかけて寝た状態で、自分にとって快適な温度。私の場合は冬でも21度。夏でも25度以下」


睡眠の質が下がると性格が悪くなる

睡眠の質を下げることは、様々なリスクにつながると柳沢教授は話します。具体的には「肥満」「糖尿病」「高血圧」「高脂血症」。「認知症」のリスクも増えるとのこと。
さらに、怖いのが!


筑波大学 柳沢教授:
睡眠が不足してくると、嫌なやつになる。感情のコントロールができなくなって、イライラするとか怒りっぽくなるとか。実はアメリカで、寝不足だと、人のためになる行為が抑制されるという論文が出ている。夏時間への切り替えで寄付が激減すると」


夏時間とは、アメリカで3月から始まるもので、昼間の明るい時間が長い期間に、全国の時刻を1時間進めるという制度。この夏時間への切り替えは、夜中に行われるため、翌日は多くの人が “1時間睡眠不足”の状態に。そのため夏時間に切り替わった日は、一般の人の寄付額が激減する、というデータがあるんだそうです。


睡眠学の権威も「寝落ちする」睡眠儀式とは

続いて、柳沢教授が挙げた“快眠術”は、ベッドタイム・ルーティン
日本語でいえば 「睡眠儀式」、寝る前に毎日同じことを繰り返すというものです。
これも快眠術の1つ。


例えば、肩に力を入れてストンと落とすことを何回か繰り返す。このように意識的に筋肉の力を抜く、リラックス的なストレッチも「睡眠儀式」として効果があるといいます。
そして、睡眠学の権威・柳沢教授にも、「寝落ち」確実という睡眠儀式があるといいます!それは…「呼吸法」


筑波大学 柳沢教授:
「7~8秒かけて思い切り息を吸って、7~8秒かけてゆっくり吐く。往復15秒。これを4回繰り返すとちょうど1分。そのぐらいで本当に寝落ちします」


この睡眠儀式、万人に共通するものはないので、自分なりのものをみつけて続けることが大切とのことです。


「90分単位の睡眠が良い」は都市伝説!?

また、よく言われるのが「睡眠時間を90分単位で考えると良い」ということ。
仮眠を取るなら1時間半、6時間の次は7時間半がすっきり起きられる、など。
これは正しい快眠術なのでしょうか?


筑波大学 柳沢教授:
「もう全くの都市伝説で、嘘と言っていい。何の根拠もない。」


柳沢教授によると、ノンレム睡眠とレム睡眠のサイクルを平均すれば90分になると言われているが、振れ幅が大きくて一定ではないとのこと。さらに「そもそも、レム睡眠の終り頃に起きると調子が良いというのは、私に言わせると根拠がない」


1度目の目覚ましタイマーで起きられなかった場合、スヌーズ機能を使って、再び20分後に起きるとスッキリ起きられるとのことです。


(THE TIME, 2024年5月30日放送より)


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