
「人が倒れている」「ネコを助けてほしい」「トンネル内の車両から煙」───
高速道路のあらゆる異常事象が集まる“司令塔”にメディア初密着!
【写真で見る】タイヤが150m先に吹っ飛んだ!命がけの回収現場
NEXCO東日本『道路管制センター』には、1日300件ものSOSが寄せられる。
さらに現場では、時速100キロで車が行き交う中、追い越し車線の落下物を隊員が回収する緊迫の瞬間も…。
夏休みの高速道路で一体何が起きているのか?知られざる“安全の最前線”を追った。
テレビ初密着!高速道路の全てのSOSが集まる「管制センター」
1年でも混雑ピークが続く、夏休み終盤の高速道路。事故や落下物などが特に多い時期だが、トラブルを瞬時に察知し、対応に当たるのが、黄色いパトカーで知られる“ネクスコ・パトロール”。
その“心臓部”が「道路管制室」だ。
NEXCO東日本 関東支社 交通管理課 清水俊孝氏
「高速道路の情報は全てこちらに集約されるので、機密情報でもあり住所も非公開の場所」
20名近くの職員が、パトロール隊への指示、警察・消防との連携、通行止めの判断等を24時間行っていて、その管轄範囲は、関東から長野まで約1400キロに及ぶ。
「逆走車」「人が倒れている!」次々舞い込む“緊迫の通報”
NEXCO東日本 関東支社 十代目 渋滞予報士 上野渉氏
「濃いピンクで出ているのが今現在渋滞している道路。渋滞は道路に埋め込まれた車両感知器を使って判定を行っている」
実は、約2キロ間隔で感知器を設置しており、速度や交通量を計測し渋滞情報を収集。そしてお盆の時期には、多くのトラブル情報が舞い込む。多い日は1日約300件にも。
Nキャス
「うわ!逆走している!」
交通管制員
「三郷スマートインター、男性が倒れている状態」
取材すると、次々発生する異常事態。
道路に大きな落下物!どうやってドライバーに伝える?
交通管制員
「脚立が落ちているということで複数入電中。第三京浜 下りの玉川から京浜川崎」
情報を受けるやいなや、現場近くに設置されている監視カメラを確認する。
交通管制員
「これか!脚立見つけました」
大事故に繋がりかねない、脚立が路上に。パトロール隊の出動と同時に、こうした通報を受けすぐさま行うのが、 “ドライバーへの注意喚起”だ。
交通管制員
「玉川から川崎で『情報板』入れました」
高速道路上に設置されている電光掲示板で、落下物がある事をすぐさまアナウンスするのだ。
タイヤが150m先に吹っ飛んだ!命がけの回収現場
そしてこの時期、高速道路で特に多いトラブルが『バースト』。
現場には路肩に座り込むドライバーたち。車の左後輪を見ると、タイヤ部分は完全に失われなんと150メートル先に吹っ飛んでいた。
路面温度が上がり、タイヤが高温になる真夏はバーストのリスクが高まる。
時には、追い越し車線に大きなタイヤ片が吹っ飛び…危険な状態になることも。
時速100キロ近くで車が行き交う中、車の合間を縫って、隊員が命がけで回収するのだ!
さらに路上に落ちているのは、モノだけではなかった。
ネコが路肩に!緊張の救出劇
交通管制員
「ネコちゃんいっぱい通報が入ってきている」「えー、かわいそう」
どこから迷い込んだのか、ネコが路肩に。道路に飛び出すおそれもあり、ネコも車も危険な状態。
交通管制員
「ネコ1匹保護。生きていた…とりあえず良かったです」
「男性が倒れている!」一刻を争う事態に…機転を利かせた管制員
時には、判断の遅れが人命に関わる緊急事態もある。
交通管制員
「人が倒れているという情報が入った。下りの三郷スマートインターチェンジ」
すぐに監視カメラを使って、現場の確認を試みる。どうやら高速入口の分岐付近。だが救急隊やパトロール隊は、到着に時間がかかるという。
どうにか現場に人を送れないか…そこで管制員は、マニュアルにない機転を利かせる!
交通管制員
「収受員着きました!すいません、お願いします!」
幸い現場は料金所のすぐ側!そこの『料金収受員』を急遽、現場へ向かわせたのだ。
交通管制員
「じゃあ救急車とか大丈夫そう?分かりました。疲れて寝てた」
交通管制員
「統括、立ち入り者…疲労で」
なんとも人騒がせだが、高速道路への歩行者・自転車の立ち入りは年間1000件以上と後を絶たないそうだ。
管制室の職員は、皆現場パトロール隊で経験を積んだプロだが、瞬時に判断を迫られる職務は、常にプレッシャーとの闘いだ。
交通管制員
「不慣れな人から通報が入ってくる事も。どこのインターで何が起きているかを的確に引き出さないと…」
「家でも電話が鳴ってないのに、電話が鳴っている幻聴みたいなのが聞こえる事はある」
トンネル火災発生の緊急事態!大事故を防ぐ“通行止め”の裏側
そして取材中、一気に管制室が緊張に包まれた″事案”が。
施設制御員
「あれ、あっちが大変!煙。笠森鶴舞トンネル停止車両で煙」
現場は千葉県内の陸上トンネルで最も長い、圏央道・笠森鶴舞トンネル。現場の映像を見ると、車体から煙が上がっている。
午後3時28分、ドライバーと電話が繋がり無事を確認したが
もし出火すれば一気に燃え広がり、煙による視界不良で追突事故が起きる可能性もある。
管制室の急務は、一般車をトンネルへ入れない事。
だが『通行止め』は、高速道路を運営する上で影響が大きい一番重い判断。それでも管制員たちの対応は早く…
交通管制員
「15時47分で通行止め確定で!」
「管内各関係機関、両方向の市原鶴舞インターチェンジから茂原長南インターチェンジ間、通行止め開始です」
トンネルに最も近いインターチェンジで一般車両を遮断。火災車両があるのは内回りだが、最悪の事態を考慮し、外回りも通行止めに。
この間、わずか20分足らず…
監視カメラで、消防隊の到着を確認。現場の状況はどうか、管制員たちが固唾をのんで見守る。
交通管制員
「今消防の方から連絡ありまして、安全確認取れた」
幸い大きな出火にはならず、大事故はどうにか防がれた。
交通管制員
「最初は煙が出たので焦ったが、連携が取れてうまくやれた。いち早く何もなかったように、安心安全に走行できるような状況に戻すという所がやりがいです」
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