
中国の習近平国家主席がEU=ヨーロッパ連合のフォンデアライエン委員長らと会談し、経済分野での協力関係を強化する方針で一致しました。
中国を訪問しているEUのフォンデアライエン委員長とコスタ大統領が24日、習近平国家主席と会談しました。
中国国営の新華社通信によりますと、会談で、習主席はアメリカ第一主義を掲げるトランプ政権を念頭に「中国とEUは多国間主義を主張し、開放的な協力の必要性を唱える建設的な勢力である」と指摘。
そのうえで、「意見の食い違いや摩擦を適切に処理し、開放的な協力関係を維持する必要がある」と述べ、EU側に対し、市場の開放を続けるよう求めました。
これに対し、フォンデアライエン委員長らは「EUは中国とのデカップリング=切り離しは望まない」としたうえで、「双方がより多くの成果を出せるよう努力する」と応じたということです。
中国は先月、EU向けのレアアースの輸出手続きを迅速化すると発表するなど、関係を強化する姿勢を鮮明にしています。
また、中国とEUは気候変動への対応に関する共同声明を発表しました。
声明では、気候変動対策の国際的な枠組みである「パリ協定」について「原則と目標を履行していく」としたほか、低炭素化を進めるための技術の開発に向けて協力していくことなどが盛り込まれました。
トランプ政権が消極的な姿勢を示す気候変動対策の分野でも協力していく方針を確認した形です。
アメリカとの貿易をめぐる協議が続くなか、中国としてはEUと連携し、アメリカに対抗していきたい思惑があります。
一方、EUはウクライナへの侵攻を続けるロシアに対し中国が支援を続けていると指摘していて、会談ではこうした懸念も伝えたものとみられます。
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