ミャンマー大地震の発生からきょうで1か月。被災地の住民はJNNの取材に対し、軍事政権下で国際支援が届かない中、ミャンマー軍が被災した家から略奪をしていると訴えています。
【写真を見る】ミャンマー大地震発生から1か月 軍事政権下で国際支援が届かず…犠牲者は3769人に(27日時点)被災地住民の訴え
ミャンマー軍事政権は、先月28日に起きた大地震について、犠牲者がきのう時点で3769人に上ると発表しています。
最も被害が大きいとされる北部ザガインに住むマウンさん(仮名)は、自宅の倒壊で父親ときょうだい3人を失いました。
ザガイン在住 マウンさん(仮名)
「今もまだ現実を受け入れることができず、心の整理がつきません」
1か月が経ちましたが、軍や当局は被災した家屋を解体し、家財道具などを持ち去っているとマウンさん(仮名)はいいます。
ザガイン在住 マウンさん(仮名)
「トラックですべて運びだされてしまうため、私たちは自宅から何も回収できない。軍は盗賊だ」
また、軍事政権は今月30日まで民主派武装勢力との一時的な停戦を発表していますが、攻撃は今も続いているということです。
ザガイン在住 マウンさん(仮名)
「(たびたび)銃声や爆発音が聞こえますし、戦闘機や爆弾を積んだパラモーターが上空を飛んでいます。万一の場合に逃げられるよう、家族で交代しながら寝ています」
現地では「潰れた家の前でブルーシートの上で寝ている人がたくさんいた」と話すのは、ミャンマーで医療活動を行った稲葉医師です。
空飛ぶ捜索医療団“ARROWS” 稲葉基高 医師
「紛争地から子供を守るために逃げてきて、その直後に地震で子供を失ったお父さん、足に大きなけがをしてらっしゃった。子供を失った悲しみで1週間は自分の足を放っておいていた」
今後、メンタルの不調を訴える患者が出てくる可能性を指摘し、「心のケアが非常に重要なフェーズになっていく」と強調しています。稲葉医師は「日本人としてミャンマーのために何ができるのか考え続けてほしい」と話しました。
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