
バレーボールの石川祐希(29)が世界最高峰のリーグ、イタリア・セリエAで10年目のシーズンを終えた。今季は常勝チームのペルージャに移籍。セリエAのプレーオフでは決勝進出を逃し3位に終わったが、その後の欧州チャンピオンズリーグではチーム史上初の優勝に貢献、日本男子として初めて同大会制覇を成し遂げた。苦悩しながらも「新しいことをたくさん学べた」という新天地での1年について、プレーオフ終了直後の石川に聞いた。
【一覧】バレーボール2025年度日本代表選手&『ネーションズリーグ』日程
リーグ戦は決勝進出王手からの3連敗、3決へ
日本代表では主将を務め、絶対的なエースとしてけん引する石川だが、世界各国の代表が集まる常勝チームではベンチスタートの試合も多く、苦悩したという。目標に掲げていたリーグ制覇は、決勝進出に王手をかけてからまさかの3連敗を喫し、叶わなかった。
石井大裕TBSアナウンサー:
(プレーオフの)3位決定戦を終えて気持ちの面ではいかがでしたか?
石川祐希選手:
勝って当たり前じゃないですけど勝たなきゃいけない試合だった。まずは来シーズンのチャンピオンズリーグの切符が取れて安心しています。
石井アナ:
イタリアでのチャレンジ10年が経ちましたが、(目標としていた)セリエAの優勝というのを、今シーズンもつかむことができませんでした。その部分に関しては、どのように感じていますか。
石川選手:
(プレーオフの)準決勝では最後の5戦目に関してはスタートで出たんですけど、個人的にもそうだし、チーム的にも思うような結果をつかめなかったっていうところはやっぱり反省というか、悔しい気持ちはあります。試合に出る回数がなかなかプレーオフに入ってからは無くて、自分もリズムをつかめずにいたので、初めての経験というか難しいところもありました。それでも充実したというか、自分の中では新しい経験をたくさん出来たシーズンだったというふうに思うので、なんか綺麗事にはなっちゃいますけど、結果とは別にとても充実した、新しいことをたくさん学べたシーズンだったなというふうに思ってます。
石井アナ:
今シーズンを100点満点で採点すると何点ですか?
石川選手:
点数でいうと、60点くらい、結果が一番大きいですね。プレーオフ準決勝で負けてしまったことが一番大きいです。試合に出る機会が多くなかったけど、そんな状況でも結果が求められるので、そこに対して求められる結果が出せなかったことが一番大きかったです。
イタリア10年目で学んだ臨機応変な対応
石井アナ:
イタリア10年目、ズバリ一言でいうと、石川選手は今シーズン何を学びましたか?
石川選手:
一言でいうとテクニカルな部分で、技術面で色々な事を監督から「こうしたら」「ああしたら」と言われました。例えばサーブに関しては前回の試合の午前中の練習で、(トスを)「右手で上げてみたら」と言われて。
一般的に右利きの選手は左手でトスを上げることが多いが、3位決定戦以降、石川は監督からのアドバイスで、サーブトスを上げる手を左手から右手に変更したという。
石川選手:
最初は違和感がありました。でも利き手なのでコントロールはしやすいだろうなと思いました。良いサーブがいく確率とミスする確率も含めて、良い数字と結果がついてきているのでなんかこれはいけるのかなと。それでサーブが良くなれば来シーズンにもつながるので、当分は右手で(トスを)上げていこうと思います。
ロス五輪では32歳、年齢に対する不安は
石井アナ:
3年後を見据えた体の強化も注目ですが?
石川選手:
年齢はあくまで数字でしかないと僕は思っているので。今年、30歳になりますけど、「なんか変わって来ているな」とは今は感じてないですし、3年後を考えたときに身体をもっともっと強化していきたいなと思っていますね。今以上のコンディション、身体つきで臨むつもりでいるので。2年後には変わってきているかもしれないというのは正直あるので何とも言えないですが、今の感じでいくと、もっともっと成長していく、強くなっていくというのが僕は今のベストな対策だと思っているので続けていきたいと思っています。
石井アナ:
まずは今年、日本代表としての大舞台が待っています。
石川選手:
ロサンゼルス五輪までに限られた時間しかないので、ロサンゼルス五輪で良い結果を出そうと思うと、ネーションズリーグ(初戦は6月11日)や世界バレー(初戦は9月13日)で常にベスト4に名を連ねられるようなチームでありたいなと思っている。そこも考えながらこのネーションズリーグ、世界バレーを戦っていきたいなと思ってます。
【男子日本代表 今後の予定】
■ネーションズリーグ
◇予選ラウンド第1週/中国ラウンド
6月11日(水)vs 中国
6月12日(木)vs ポーランド
6月13日(金)vs セルビア
6月15日(日)vs オランダ
◇予選ラウンド第2週/ブルガリアラウンド
6月26日(木)vs ブルガリア
6月26日(木)vs フランス
6月27日(金)vs ウクライナ
6月29日(土)vs スロベニア
◇予選ラウンド第3週/日本ラウンド(千葉)
7月16日(水)vs ドイツ
7月17日(木)vs アルゼンチン
7月18日(金)vs ブラジル
7月20日(日)vs アメリカ
◇ファイナルラウンド/中国
7月30日〜8月3日
■世界バレー壮行試合
9月2日(火)、3日(水)vsブルガリア/有明アリーナ(東京都江東区)
9月6日(土)、7日(日)vsイタリア/LaLa arena TOKYO-BAY(千葉県船橋市)
■世界バレー/マニラ(フィリピン)
◇予選リーグ(日本はプールG)
9月13日(土)vs トルコ
9月15日(月)vs カナダ
9月17日(水)vs リビア
◇決勝トーナメント
9月20日(土)ラウンド16 2試合
9月21日(日)ラウンド16 2試合
9月22日(月)ラウンド16 2試合
9月23日(火)ラウンド16 2試合
9月24日(水)準々決勝 2試合
9月25日(木)準々決勝 2試合
9月27日(土)準決勝 2試合
9月28日 (日)3位決定戦、決勝
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