
全日本柔道選手権大会(以下、全日本選手権)が29日、日本武道館で行われ、初出場でパリオリンピック™66キロ級金メダリストの阿部一二三(27、パーク24)が1勝をあげたが、2回戦で敗退した。
全日本選手権は体重による階級区分が無く、無差別級のみ。体重制限なしの男子の日本一を決める大会となる。初出場の阿部は男子7階級中で2番目に軽い階級である66キロ級を主戦場としており、いかに体重差を覆すかに注目が集まっていた。前日の会見では「自分の投げに行く技で勝負しに行きたい。一つでも勝てるように頑張りたい」と意気込んでいた。
1回戦では2階級上にあたる81キロ級の佐藤佑治郎(23、山形県警)を相手に試合時間わずか1分23秒で豪快な一本勝ち。しかし、続く2回戦で5階級上にあたる100キロ超級の鈴木太陽(22、日本製鉄)と対戦。阿部は試合中、果敢に技を仕掛け会場を沸かせるが、試合時間4分が経過した頃、鈴木の大内返しで一本負け。阿部は2回戦敗退となった。
試合後、阿部は「初めて全日本選手権に挑んですごくすごくいい経験になった。投げに行く姿勢、自分の柔道ができたので良かった」と語った。会場に来ていた多くの子供たちへは「重量級と軽量級も戦えるんだぞっていうのを見せられた。こうやって戦う姿を見て重量級にも勝てるんだと思ってもらえてれば嬉しい」と願いを込めた。
阿部は6月にハンガリー・ブダペストで行われる世界選手権に出場を予定。
「1か月後に世界選手権がある、しっかり内容を意識して優勝目指して頑張りたい」と話した。
■阿部一二三(あべ・ひふみ)
1997年8月9日生まれ、日本体育大学卒。身長167㎝・66kg級。パーク24所属。
妹の詩とは東京五輪で史上初の兄妹同日優勝を果たした。2023年6月に柔道史上最速でパリ五輪柔道男子66kg級代表に内定。パリ五輪では個人金メダル、混合団体銀メダルを獲得した。全日本選手権は今大会が初出場。
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