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就業時間内に20分の運動!働く女性の健康を支える「Wellpathy」が武蔵野銀行で始動

2026-09-16 15:15:23

仕事や家事、育児に追われるなか、「運動したほうがいい」と分かっていても、自分のケアは後回しになりがちだ。そんな働く女性の健康づくりを、就業時間の中から支える取り組みが始まった。

武蔵野銀行は9月14日、働く女性向けの健康増進プログラム「Wellpathy(ウェルパシー)コンディショニング」の初回を本店で実施。115人が参加し、勤務時の服装のままストレッチや有酸素運動に取り組んだ。企業が時間と場を用意する、新たな健康支援の形とは。

「健康づくり」を個人任せにしない

「Wellpathyコンディショニング」は、筑波大学のスポーツ医・科学、女性の健康研究などの知見をもとに開発された、働く女性向けの健康増進プログラムだ。内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」で進められてきた、働く女性の健康課題支援に関する研究成果を活用している。

今回の実証は、こども家庭庁「こどもとともに成長する企業」構想推進事業の一環として実施。特徴は、運動を「仕事が終わってから各自で取り組むもの」にするのではなく、就業時間内に週1回、約20分の時間を確保することにある。

セルフチェックやミニ講座、コンディショニング、有酸素運動などを組み合わせ、自分の心身の状態に気づき、セルフケアを習慣化するきっかけをつくる。武蔵野銀行では2026年9月から2027年3月まで、継続して実施する予定だ。

背景にあるのは、仕事や家庭を優先するあまり、自身のケアに時間を割きにくいという働く女性の現状だ。

武蔵野銀行の長堀和正頭取は、女性従業員へのアンケートから「自分自身の心や身体のメンテナンスがどうしても後回しになってしまう」状況が見えてきたと説明。

Wellpathyを、自身のコンディションに目を向け、健康づくりについて考え直すきっかけにしてほしいと語った。

「美姿勢」をテーマにストレッチや有酸素運動

9月のテーマは「美姿勢習慣」。

まずは姿勢が乱れる原因について学んだうえで、自分の立ち姿をセルフチェック。続いて、背中を伸ばすストレッチや肩甲骨を動かすエクササイズ、片足を上げながら姿勢を保つ運動などに取り組んだ。

プログラムは、ミニ講座、セルフチェック、約11分のコンディショニング、約2分の有酸素運動などで構成される。

最後の有酸素運動では、スクリーンに初級・中級・上級の3段階を表示。運動が久しぶりの人から日頃から身体を動かしている人まで、自分の体力や運動習慣に合わせて強度を選べるようになっている。

スーツやオフィスカジュアルなど、普段の勤務時の服装でも参加可能。体調や服装に合わせて動きを小さくしたり、座って行ったりするなど、自分のペースで取り組める点も特徴だ。

会場ではプログラムが進むにつれて笑顔や会話も増え、有酸素運動が終わると自然と拍手が起こった。

長堀頭取も中級レベルに挑戦。「ちょっと見栄もあって中級をやったんですけど、ちょっとついていけなくて」と笑いながら振り返り、参加者の反応を見て、今後さらにプログラムを改善して地域企業へ展開したいとの考えを示した。

子育て中の社員から「就業時間にできるのがありがたい」

参加した女性社員からも、「就業時間内」という仕組みを歓迎する声が聞かれた。

10歳と3歳の子どもを育てる40代の女性社員は、当初、自宅で取り組むプログラムだと思い「そのために時間を作るのは大変」と感じていたという。就業時間中に実施すると知り、参加へのハードルが下がったそうだ。

さらに、運動後には普段あまり話さない社員との会話も生まれたことから、「運動だけじゃなくてコミュニケーションの一つになって、働きやすさにつながっていくのかな」と期待を寄せた。

銀行内で得た知見を地域企業へ

今回の取り組みは、武蔵野銀行だけで完結するものではない。

同行は2026年7月、こども家庭庁が推進する「こどもまんなかリーディングバンク」に採択された。「子育てと仕事の両立を支え、働く女性の健幸と地域企業の成長を支援する」をテーマに、行内の制度改革や地域企業への本業支援などを進めている。

Wellpathyも、その具体的な取り組みの一つだ。今回の実証では武蔵野銀行に加え、日本生命、スズケンも参画。計420人規模で、職種や勤務形態が異なっても無理なく継続できる方法や効果を検証していく。

武蔵野銀行では、参加者から寄せられる意見や実施データをもとにプログラムを改善し、将来的には埼玉県内の企業へ広げることを目指している。

長堀頭取は、営業職や事務職など企業内にもさまざまな働き方があることを踏まえ、実施する時間帯なども半年間で試行錯誤していくと説明。「中小企業の皆さんがどういう形で組織内の仕事の中に、このコンディショニングプログラムをビルトインできるか」を模索したいと語った。

働く時間の中に「自分を整える20分」を

健康のために運動が大切だと分かっていても、仕事を終え、家事や育児をこなした後に時間を確保するのは簡単ではない。だからこそ、企業が就業時間内に運動できる環境を整える意味は大きい。

Wellpathyでは、参加者の声やデータをもとに内容を改善しながら、2027年3月まで実証を続ける予定だ。個人の努力だけに任せない健康づくりが、働きやすい職場づくりや地域企業へどのように広がっていくのか。今後の展開にも注目したい。

情報提供元: マガジンサミット